一般社団法人 出雲青年会議所

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理事長所信

shoshin2017-02

私の記憶、考え方、生き方は、すべてこのまちに結びついています。家族がいる、先輩がいる、友がいる。このまちは私を育て、叱咤激励し、鼓舞してくれます。そして、まちの表情、まちの言葉、まちの息吹から様々なインスピレーションを得た私は、次の方向を探ります。このまちのためならば私はすべての力を振り絞り務めを全うします。
戦後70年。私たちの国は、欧米モデルに追い付き追い越せと走り続け、先人たちの努力によって欧米諸国に決して負けることのない先進国となりました。その結果、現在の私たちの前にはもはや先行モデルは存在せず、日本は世界を牽引する存在となりました。先頭を走る私たちが直面する問題は、これまで誰も経験したことがなく、解決のためには新たな枠組みの創造が必要です。事実、この国は、交通政策、教育政策、都市政策など前例のない国のおおもとに関わる多くの問題を抱えており、この出雲もまた同様の問題に対峙しています。これらの課題を解決する出雲独自の形を生み出すことができれば、近い将来、出雲モデルとして必ずや日本を変え、世界をも変えるときが来ます。
私たちの未来は他から与えられることはありません。自らが主体的にフロンティアに挑戦し、新たな道を切り拓く力が問われます。私たちが先頭を走るそのパスポートとして、福沢諭吉の説く「独立自尊」の精神をこの胸に抱きたいと思います。
「独立自尊」とは、他人へ依存することなく自らの足で立つことで、他人の言いなりにならず、周囲の意見に流されることのない己を持つことです。自らの想いをしっかりと持ち、思想や言動に自信を持つことで己への尊厳が生まれ、初めて自分が善と思うことを他人にも実践することができます。自分を大切にし、己の品位を傷つけないようにするからこそ、他人を尊重し、相手のために行動することができる人間となれるのです。
私たち一人ひとりが「独立自尊」の気構えを持ち、自ら立って前を向き、理想とする未来へと前進することによって、次の、そのまた次の世代へと、より進化したこのまちを繋ぐことができます。
真摯なる「独立自尊」という気風が日々の生活に、このまちに、そしてこの国の隅々まで行き渡ることで、新しい時代が始まると私は考えます。
1957年1月23日、祖国復興の想いを胸に、出雲青年会議所は誕生しました。出雲青年会議所は「己の尊厳を自覚し、熱き志を掲げる独立した青年が集う青年団体であります。以来、このまちで「明るい豊かな社会」の実現を目指し、一直線に歩んでまいりました。自分たちのまちを創るのは自分たち若者だ、という心の底から湧き出る使命感を持って運動に取り組み、自らの成長へと繋がる連環を描いてきた60年の歴史は、私たちの誇るべき標です。
出雲青年会議所では私たちの事業について、世の中で求められていること、その目的を悉く議論します。書物に向き合い、新たな世界に手を伸ばし、専門家へと足を運び、時には市民の声を聞き、時間が経つのを忘れて学び、トコトン準備し、徹底的に議論を尽くします。メンバー一人ひとりが、明るい豊かな社会を実現しようと考えを巡らせ、反論異論を恐れず侃侃諤諤と意見を戦わせることで、ぶれない軸を持つ自分の想いを抱くことができます。そんな学びを得、自らを高めることができるのは、私たち出雲青年会議所に許された素晴らしい「権理」です。
この学び舎で、「川を上り、海を渡れ」という言葉を掲げてこのまちの新たなモデルを創造します。歴史を遡り、世界を視座する。目の前にある課題は山積みです。その山塊を越えようとするとき、私たちの発想は、現在という刹那に留まることはありません。そして視点は出雲という地域に留まることなく、世界に向けられたものでなければなりません。今、目の前で起きていることは、歴史に結びついており、世界と密接に関係しています。課題解決の糸口を探し出す努力を惜しむことなく、時間と空間を自在に行き来し、自らが次代を拓く扉の「鍵」となる自負を持ちたいと私は考えます。
先人の言葉、人生における体験、友人との出会い、社会の英知、これらすべてを私たちは受け継ぎ、紛れもなくそこから大きな影響を受けています。そして、先人の思想や運動の蓄積をもって、私たちのまちは現在の姿に発展してきました。現在の私たちは、先人によってもたらされた豊かな財産の後継者であります。私たちはこの財産を損なうことなく自らの責任で守り育て、次の世代に渡さなければなりません。
60年という長きにわたり出雲青年会議所を受け継いでこられた先輩に敬意と感謝を表し、61年目の出雲青年会議所の一年の運動をしっかりと展開しましょう。そして「独立自尊」の気構えを持ち、下を向くことなく顔を上げ、私たちの務めを果たし、志を高く掲げて、このまちの未来を全メンバーで力強く創造してまいりましょう。

<具体的政策>

① 長期、短期の展望と事業展開

これまでの60年という出雲青年会議所の歴史において、一年一年積み重ねながら大切にしてきた創始の精神はこれからも決して失ってはなりません。それは、社会的な地位や年齢により発言を控えるようなことはせず大いに議論すること、みんなで決めたことはみんなでやろうということです。
2017年、自らが次代を拓く扉の「鍵」となるべく、過去から学び、世界を見つめることで、解決すべき問題を捉え、乗り越えるための一歩を踏み出します。「川を上り、海を渡る」ことで、より正しい選択をすることができます。
出雲青年会議所が全力で取り組めば、このまちで明るい豊かな社会を必ず実現できると確信しています。青年会議所は、単年度制で卒業があり、メンバーは常に入れ替わっています。しかし、青年経済人だからこそ、一年という短期的な視点ではなく、長期的な視点で活動を行い、より正しい選択を繰り返す。次の世代へ、より進化したこのまちを繋げていきましょう。

② 組織並びに運営について

『次代を切り拓く』 

私たちが目指す理想のまちはどんな姿でしょうか。中心市街地活性化が叫ばれて久しく、往事の賑やかな中心商店街を知る若者は決して多くはありません。今こそ、まちの成り立ちを紐解き、その発展の原理から、私たちのまちの在り方をおおもとから考える時です。目指すべきまちの姿を見定め、理想を現実とするかたちに目を向けましょう。このまちの将来を考え行動するのは未来を生きる私たち青年です。誰よりもこのまちのことを考え、このまちに誇りを抱き、それぞれの理想を昇華し、未来の出雲を創造しましょう。

『次世代の育成』

教養はたしかに大切です。教養があるに越したことはありません。しかし、今の日本の子供たちに必要なのはもっと根源的なこと、人間として一生懸命に生きる力です。自分自身がひたむきに生き、自らの尊厳を大切にできるからこそ、人の痛みがわかり他人に優しくし、命の尊さを理解することができます。先人が今を生きる私たちに託した想いを感じ、また、海の向こうで懸命に生きる子供たちの姿を見つめ、まずは自分の足で立つための力を養い、内面から生きる力の漲る人材を育てましょう。

『組織の運営』

まちの印象は、そのまちに生きる人の印象に大きく影響されます。出雲青年会議所においては、メンバー一人ひとりの姿勢が出雲青年会議所を表し、その印象を形作ります。それぞれが礼節を重んじ、自ら学び、お互いの成長を支え合うことで出雲青年会議所のプレゼンスは飛躍的に高まります。また、全メンバーが集う例会、しっかりとした議論を積み重ねる委員会は、出雲青年会議所のおおもとを支える大切な役割を担っています。定款や規則を守ることは元より、出雲青年会議所に受け継がれてきた儀礼を尽くし、諸会議の運営に努めましょう。

『運動の発信』

私たちのまちの魅力を発信するためには、まずは私たちがこのまちの魅力を発見し、人びとに伝え、拡げていくことが必要です。折角このまちに魅力があっても、その魅力が伝わらなければ意味がありません。出雲青年会議所が展開する運動にも同じことが言えます。伝えるべき内容、方法、相手をしっかりと考え、熱い想いを発信していきましょう。

『創立60周年』

出雲青年会議所は、創立60周年という大きな節目を迎えました。人間で言えば還暦を迎えたことになります。過去を振り返った私たちの視線は、未来を見つめています。私たちより過去にあった先輩は、私たちの前を歩いています。私たちは、先輩をただ模倣したりその言葉を繰り返すのではありません。先輩が眺め、耳を澄ましていた方向を見つめることで60年という歴史が私たちの生きた現実となり、これから進むべき未来を指し示します。この機会に出雲青年会議所の原点に回帰し、次代を拓く扉を開け、未来への一歩を踏み出しましょう。

『出向者支援』

交通網の整備、高度情報化、国際化に伴って、私たちの活動フィールドは、出雲に留まらず島根、中国、日本、そして世界へと広がっています。私たちだけでは取り組むことの難しい国家的な問題に対しては、ブロック協議会、地区協議会、日本青年会議所と手を携え共に運動を展開し、そこで活動する出向者をしっかりと支えます。志を同じうする友を求めて、山を越え、海を渡りましょう。

『会員拡大』

出雲青年会議所は、ひとの集まりです。そして60年に渡る運動の実績は、一年一年、メンバーが運動を展開してきたからこそ実現できたものです。志を同じうするメンバーの存在こそが出雲青年会議所そのものであります。一人でも多くのメンバーと共に青年会議所運動を行うために、私たちが考える出雲青年会議所の魅力を伝えましょう。自分の想いを言葉にして伝えることは難しいかもしれません。しかし、伝えようと努力することは、私たちに出雲青年会議所の魅力を気付かせてくれます。そして、真剣に伝えようとする相手には、私たちの想いが確かに伝わります。未来へと志を繋ぐために一人でも多くの仲間を迎えましょう。

私たちが新たな進化をするためには、メンバー一人ひとりが同じ目標に向かって学び、胸を張って行動し、成長していく連環を描かなければなりません。私たちは、過去から学び、世界から影響を受け、今を生きています。そして「独立自尊
の精神を持って今を自らの足で立つ者だけが、より良い未来を描くことができます。私は確信しています。このまちの未来のために問題を解決したいのであれば、自らが今すぐに行動しなければならないことを。次の世代へ何を残し、何を伝えるか。2017年、その一歩を、熱き志を持って共に踏み出し、行動を起こしましょう。